ご挨拶

日本サイトメトリー学会の前身は、1983年誕生したFCM・Cell Biology研究会であります。その翌年、関西地区では関西フローサイトメトリー研究会が発足し、当時は、東と西に同じような研究会が存在する事になりました。しかし年を重ねるうちに、同じ研究を進めていくのであれば統一して進む事に発展性があると考え、平成2年、一つの学会として統一される事になりました。その際、従来のフローサイトメトリーにこだわらず、細胞の持つ特性を計量的に研究し、医科学に役立てる事を目的に、広く計量細胞学を研究する学会として、「日本サイトメトリー学会」が誕生致しました。これらの時期はサイトメトリー研究の最盛期であり、国際的にはInternational Society for Analytical Cytology (ISAC)のMeetingがあり、この学会にも日本から多くのメンバーが参加されておりました。

その後、幸いなことに、平成13年には、志を同じくする癌DNA研究会との統一の機会を頂き、日本の計量細胞学の大元締めとして発展の基礎が完成致しました。
計量細胞学の進歩は著しく、特にフローサイトメトリーでは、手ほどきを受けただけで、データが得られるようになりました。軸合わせなどが必須であった時代に比べ、その簡便さには雲泥の差があります。しかしながら、そのデータの精度管理となると、その信頼性に関して答えに窮する状況でありました。そのため、他の関係分野の学会(日本臨床衛生検査技師会、日本臨床細胞学会、日本臨床検査医学会、日本臨床検査同学院、日本検査血液学会)と協力し、2000年に「日本サイトメトリー技術者認定協議会」を発足し、日本サイトメトリー技術者認定制度を設立致しました。これによって少なくとも技術者の目で確かめられたデータが得られるようになりました。最近では検査技師の方が多く認定を受けられ、次第に普及し、各施設ではこれらの認定者には特別の配慮がなされるようになって参りました。また、認定検査技師機構にも加盟し、連携を計っております。

日本サイトメトリー学会は一時低迷しておりましたが、最近では上向き傾向にあります。現在、臨床検査技師の方が増加し、免疫に携わる方が増えておられます。また機器製品に関する情報等に精通された方もおられ、以前のようなDNA量測定、cell kineticから免疫、機器関係へと時代は変化しております。当学会では、時代の流れに添い幅広くサイトメトリーを医学に役立てる事を目標に今後も飛躍して参りたいと存じます。

また、当学会ではサイトメトリーに関する疑問に関して「コンサルテーションシステム」を設けております。奮ってご利用頂きますようお願い申し上げます。

今後、当学会が進むべき道は、計量細胞学の新しい分野を開拓し、世界の科学の発展に寄与できる機器開発や、その応用分野での方法論の開発を進める場となることを期待してやみません。

会員の皆様の絶大なるご尽力を心よりお願い申し上げます。

平成23年4月1日 日本サイトメトリー学会理事長  佐々木功典

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